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おいしいのはわかるけど...

2011/05/13

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今日、閉園後の水槽の見回りをしていると、

何だか大水槽の魚たちの雰囲気がいつもと違っていました。

魚たちの動きに普段より緊張感があって、

この時間にしては泳ぐスピードも心なしか早い気がしました。


なんだろう??

こんなとき、2つの理由が考えられます。

まず1つ目は繁殖行動。

閉園時間前後に始まることが多く、メスをオスが追いかけたり、

オス同士争っていたりする様子が見られたりします。

もう1つは……これは本当に時々なんですが、

捕食行動…つまり、水槽の中でハンティングが繰り広げられてしまっているときです。

基本的に魚たちには満腹量の餌を与えてはいるのですが、

残念ながら満腹でもサメたちの野性を消すことはできず、何かで傷ついた魚がいると、

その血の匂いでスイッチが入り、傷ついた魚だけでなく、

そのまわりの魚にまで喰らいついていくのです。

この状態を「狂乱索餌」といいます。


今日の場合、繁殖行動らしい様子は確認できませんでした。

とすれば、残りの1つ。

まず、水面を見ます。

…そんなに脂は浮いてない。

次に水底を眼を皿のようにして、何か沈んでいないか探します。

ん、小さな肉片のようなもの発見!やはり…か。

でも、これでは何が捕食されたのかわかりません。

よくよく見ると、サメたちのお腹がかなりぷっくり膨らんでいるので、

けっこう大物のようです。

やりおったわ…(悲)

もっと何か痕跡が無いか、事件現場の捜査員のごとく探します。

すると、ありました。岩陰に白っぽい塊が。

何かの頭のようです。

すぐに水着に着替え、塊を目指して潜ります。

水中を巨大な肉片を手にして移動することになるので、

普段以上に周りに気を配り、ゆっくりと浮上しました。


さて、これが引き上げた、「本日のディナー」の残りです。

 

 

クエ頭2.JPG

 

食べられてしまったのは、メスのクエでした。

さぞかしおいしかったことでしょう…高級魚ですから。

ちなみにこの頭だけで14.5kgもありました。

無事?に残った顎は標本として取っておくことにしました。


“F”