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海外の研究者を招聘してバンドウイルカの飼育環境向上のための共同研究を実施

当園では、夏期の間、須磨海岸でイルカを自由に遊泳させる須磨ドルフィンコーストプロジェクトを平成25年より継続実施しています。このプロジェクトは(1)須磨海岸のイメージアップ、地域経済の活性化(観光、商業、漁業等)、(2)須磨海岸の環境保全、環境教育の推進、(3)イルカの飼育環境の向上、行動の変化とその科学的検証、の三つを大きな柱としており、今年はその中の目標(3)を推進するため、ブラジルよりイルカの音響研究の専門家を招聘し、共同研究を実施します。
 今回招聘するLouzamira Feitosa Biváqua de Araújo女史
は ブラジル国立アマゾン研究所(INPA)に所属し、コビトイルカの鳴声解析を行われてきました。当園では、イルカをドルフィンコーストで飼育することによる効果の検証のひとつとして、水中録音ロガーを設置しており、鳴声のパターンや頻度にどのような変化があるのかを記録しています。今回、女史と共同で鳴声研究を推進することによって、より詳細で専門性の高い検証ができることを期待しています。そして、自然に近い環境でのイルカの行動を知ることで、飼育プールでの環境に足りないもの、必要なものが明らかになり、今後の飼育環境向上に有益な情報が得られることが期待されます。

 

◆共同研究者プロフィール◆

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Louzamira Feitosa Biváqua de Araújo

ブラジル国立アマゾン研究所(INPA:National Institute of Amazonian Research)所属。
2008年より音響を用いたアマゾン川の生物の調査研究に携わる。特にコビトイルカについて、個体群間の地理的な距離と方言の違いについて修士号を取得。その他、アマゾンカワイルカや、アマゾンマナティー、カメ類、ワニ類の調査研究にも携わってきた。

 

←水中録音ロガーを持ったLouzamira(ローザミラ)女史
(ドルフィンコーストにて8/13撮影)

 

◆共同研究概要◆

(1)目的

須磨ドルフィンコーストにおけるイルカの行動検証

(2)実施場所

須磨海岸東端(須磨水族園南側) 須磨ドルフィンコーストエリア内

海域面積約1ヘクタールで、水族園ショープールの約43倍の広さ。

8月31日までの期間中、2頭のバンドウイルカを自由に遊泳させている

(3)実施内容

ドルフィンコーストエリア内に水中録音ロガーを設置し、記録された鳴声の種類(ホイッスル音、クリックス音など)や頻度、イルカの状態(人と遊んでいる、トレーニング中、自由に泳ぎまわる、など)から、本プロジェクトおよびドルフィンコースト内で起こるさまざまな刺激がイルカの飼育環境向上にどのような効果を与えているのかを検証する。