#

第25弾「干潟のカニたちの巧妙な行動--いやがらせ、だまし、協力--」

第25回目となる今回は、無脊椎動物でも高度な社会行動をみせることをスナガニの仲間から発見した和田恵次 奈良女子大学教授に話題提供をいただきました。

干潟に巣穴を掘って生活するスナガニ類には、知的とも言える巧妙な社会行動を示すものがいます。例えばチゴガニでは、自分のなわばりを守るために、近くの個体の巣穴近くに泥の山を築いたり、その巣穴をふさいだりという嫌がらせとも言える行為が見られます。また、チゴガニの雄は、外敵が来たように見せかけ、雌を自分の巣穴に逃げ込ませるというだましの行為を示すことがあります。そして、ヒメヤマトオサガニの場合、自分のなわばりを守るために、他個体の体を掃除するという奉仕的な行動がみられます。
こうした、下等とされる無脊椎動物では考えにくかった高度な社会行動に
ついてご紹介いただきました。

 

2015.sciencecafe25-1.jpg 2015.sciencecafe25-3.jpg
クリーニングをするヤマトオサガニ 隣の巣穴をふさぐチゴガニ

 

◆開催日時◆

平成27年4月18日(土曜) 18時~20時 (17時30分~ 受付) 

 

◆開催場所◆

当園本館1階 大水槽前エントランスホール

 

◆参加費◆

中学生以上1,000円、4歳~小学生500円、3歳以下無料

 

◆講演者プロフィール◆

和田恵次 奈良女子大学研究院自然科学系教授

 

昭和25年   和歌山県和歌山市生まれ
昭和48年   東北大学理学部卒業
昭和54年   京都大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学
昭和57年   京都大学理学博士

昭和54年〜

平成元年

  京都大学理学部助手

平成元年〜

平成8年

  奈良女子大学理学部助教授

平成9年〜

平成20年

  奈良女子大学理学部教授

平成20年〜

平成24年

  奈良女子大学共生科学研究センター教授
平成24年〜   奈良女子大学研究院自然科学系教授
 
専門分野 動物生態学、海洋生物学
主たる研究テーマ 干潟のカニの行動・生態・系統進化・保全生物学
主な著書 「干潟の自然史—砂と泥に生きる動物たち」(京都大学学術出版会, 2000)
    「海洋ベントスの生態学」(東海大学出版会, 2003)
   

「干潟の絶滅危惧動物図鑑 海洋ベントスのレッドデータブック」(東海大学出版会, 2012)

2015.sciencecafe25-2.jpg