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第33弾「日本のカエルとサンショウウオ」

当園では、カエル研究の世界的な第一人者である松井正文京都大学名誉教授をお迎えして、サイエンスカフェ「日本のカエルとサンショウウオ」を開催しました。

両生類は、水と陸との両方で生活するからそう呼ばれています。もちろん、魚から爬虫類の進化の途中の姿なのですが、その大部分が絶滅してしまいました。現在、生息するのはサンショウウオの仲間とカエルの仲間、そして、日本にはいないアシナシイモリです。カエルは、ぴょんぴょんといろんなところに跳ねていき、生活圏を広げてきました。そこで色々な環境に適応した種が生まれます。一方、サンショウウオは動かない。谷筋の水の流れの傍で生活しますが、あまり移動はせず、交流もしません。つまり隔離が生じます。隔離もまた新たな種を生み出します。
今回のサイエンスカフェでは、この両生類の世界にどっぷり浸かっていただきたきました。

2016.sciencecafe33-HP.jpgヒキガエルを手に微笑む松井先生

 

◆開催日時◆

平成28年6月11日(土曜) 18時~20時 (17時30分~ 受付)

 

◆開催場所◆

本館1階 大水槽前エントランスホール

 

◆参加費◆

大人1,000円、中学生以下500円 幼児無料

 

 

■松井先生とは

「よう、亀さん。うちに来て学位とれよ」

当時、35歳になっても博士をとる目途のついてなかった私に声をかけてくれたのが、松井正文さんでした。当時、私は京大の理学部の動物学教室にお世話になっており、研究テーマもしぼりきれず、また、ウミガメの保護にも手を染めていた私にとって学位は遠い存在でした。そんな時、松井先生は新しくできた京大の人間・環境学研究科の教授になり私をそこの大学院に誘ってくれたのでした。「指導はしない」という京大理学部の伝統という温泉の中にいた私は、カエルの大先生の厳しい指導のもとで研究を続け、先生の博士1号となったのでした。
松井正文先生は両生類(カエルやサンショウウオ)の大先生でこの道で知らない人はいません。特に先生の専門は系統分類学です。どこかに変わったカエルやサンショウウオがいるときくと捕りに行って形態を調べたり、DNAの違いをみて、違いがあるなら新種として記載するのです。
そんな先生の趣味はコレクションです。昆虫に切手、テレフォンカード、カメラを集めておられ、どれもが両生類の膨大なコレクションに匹敵するくらいです。

神戸市立須磨海浜水族園学術研究統括 亀崎直樹