当園では閉園後に大水槽前でサイエンスカフェを開催しています。第41回目となる今回は、東京農業大学から小林万里博士をお迎えし、ご講演頂きました。
◆提供話題の内容◆ アザラシ類は我々と同じ哺乳類であり、海洋の高次捕食者です。もともと我々と同じ陸生哺乳類であったアザラシ類が海へ適応することにより、どのような進化を遂げてきたかを知ることは、生物学的にも進化学的にも興味深く、また高次捕食者であるアザラシ類から海の生態系の変化や汚染状況の評価が可能ではないかと考えています。また、北海道を分布域の南限(オホーツク海の流氷を利用)としており、近年の流氷の減少に伴う変化を、その分布の南端である「北海道」で調査しました。本講演では、そんな研究からわかったことを紹介します。
◆講演者◆
小林万里博士 ●北大獣医学部卒 ●2001年に北大大学院獣医学研究科で博士学位を取得し、同年北の海の動物センター理事・事務局長に就任。2001年から北方四島ビザなし専門家交流をコーディネートし、海生哺乳類などの自然生態系を調査研究。2006年4月から現職。 ●北海道におけるアザラシ類の生態・行動研究に従事し、人間と野生動物との共存の道を模索している ●年間車で7万㎞を走って現場に駆けつけるフィールドを主軸として研究 ●お酒と人との会話をこよなく愛す ●主な共著書に、「世界遺産知床半島の海獣類-アザラシ類の実態」(日本の哺乳類3巻・東大出版会)などがある ●愛知県出身
◆開催日時◆
平成29年10月14日(土曜) 18時~20時 (17時30分~ 受付)
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◆開催場所◆
当園本館1階 大水槽前エントランスホール
◆参加費◆
大人1,000円、中学生以下500円 幼児無料