ブラックバスを持ってきて、入園料が無料!! – ニュース・お知らせ
ブラックバスを持ってきて、入園料が無料!! 須磨海浜水族園では、日本で培われたやさしい自然を守るための市民への啓発活動を行っております。その一環として、この夏に淡水ガメ保護研究施設「亀楽園」をオープンさせました。この施設は、野外に生息する外来種の淡水ガメ”ミシシッピアカミミガメ(通称:ミドリガメ)”を収容し、あわせて明らかにされていない行動や生態を研究することで、在来のカメたちの保全活動につなげる目的で造りました。平成22年8月7日(土曜)にオープンし、その日から1週間”アカミミガメ・パスポート”と称し、ミシシッピアカミミガメを持ち込むと入園料が無料になるイベントを実施しました。それらと当園の調査で捕獲した個体を併せて、現在までに800匹を超えるミシシッピアカミミガメを収容してきました。この試験的試みを経て、次に外来生物法で特定外来生物として指定され、全国で在来種を保全する研究や試みがなされているにもかかわらず、深刻な問題となっているブラックバスを対象とすることにしました。ブラックバスを市民の方の協力を得て、駆除活動の啓発にしたいと考えています。ブラックバスは野外で捕獲して水族園に持ってきていただき、ミシシッピアカミミガメの餌に利用します。外来魚を釣ってリリースせずに人間が食べる「キャッチ&イート」という考えがありますが、今回はその「イート」の部分が、外来種のミシシッピアカミミガメが食べるということになります。この活動の趣旨をしっかりと受けとめていただくために、前回と同様に、1匹の持ち込みでお一人様の入園料が無料になる”ブラックバス・パスポート”を実施します。 burapasu.jpg 「ブラックバス・パスポート」 外来種である“ブラックバス”を釣りなどで捕獲し、当園まで持ち込みと1匹に付き「ブラックバス・パスポート」を一枚お渡しします。 ※ブラックバスを生かしたまま移動させることは、外来生物法違反となりますので、必ず死亡した状態での持ち込みをお願いします。生かしたままお持ちいただいても、上記理由のため受入れできませんのでご了承下さい。 ※持ち込んでパスポートを発行させていただく種は、“ブラックバス”(オオクチバス、コクチバス、フロリダバスのどれでも)に限ります。 ※持ち込み同行者の人数を上回る匹数のブラックバスを持ち込んでいただいても、同行者人数だけのパスポートを配布します。 ※パスポートは、当日限り有効です。 ※持ち込んでいただいた方には、調査のため捕獲場所などのレポートを記入していただきます。 ※持ち込んでいただいた個体は、寄贈(所有権利放棄)としてお願いします。 ※持ち込んだ個体は、すぐに冷凍庫に保管して、「亀楽園」の餌として利用させていただきます。 【期 間】 平成22年10月2日(土)~10月11日(月/祝日) ※期間中の、10月8日(金)・9日(土)・10日(日)は、夜間営業日として20時まで営業。 ≪ブラックバスについて≫ ブラックバスとはオオクチバス属の総称で、日本ではオオクチバス・コクチバス・フロリダバスの3種が外来種として記録されており、オオクチバス・コクチバスは特定外来生物に指定されている。これらは本来、北米大陸に広く分布するサンフィッシュ科の魚であるが、ルアーフィッシングの対象魚として世界各地に人為的に移植され、定着している。日本では1925年に赤星鉄馬氏により神奈川県芦ノ湖に放流されたのが最初。国内でも釣り人による密放流や放流用の琵琶湖産アユ幼魚、ゲンゴロウブナなどに混じって全国へ生息域を広げた。ブルーギルとともに在来種への食害の影響が深刻化し、平成17年に「外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)」でコクチバスを含めてオオクチバスは規制(輸入・飼養・運搬・移殖)されている。 オオクチバス(ブラックバス) Micropterus salmoides